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「そういえば何で部活に行くのに彩夏も一緒なの?」
そして学校へ向かう途中。
隣で歩いていた美咲が唐突にそんな事を尋ねてきた。
「剣道部を見学したいんだってさ」
別に隠すことでもなかったので、俺は正面を見たまま簡単にそう返した。
「あーっ!?何で言っちゃうのイチロー君!!2人の秘密にしようと思ってたのにー!?」
しかし、美咲と逆側の隣を歩いていた彩夏は俺が見学する事を教えたのが癇に触ったらしく、腕をバタバタさせながらそう言ってきた。
てか、今から見学に行くんだから2人の秘密にはならないだろ。
「へぇー……2人の秘密ねぇ……」
そして美咲は彩夏のバカ発言を聞いて、何故か顔を引き吊らせながら俺を睨んできた。
………………俺、何かした?
そして学校に着く間、俺は終始美咲に睨まれたまま歩いた。
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