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本来なら公式ルールに則り、面をいれた時点で終わっているのだが、さっきの圭吾の言葉にイラっとしたので追撃をいれてやった。
あー、スッキリした。
「お……おおお、お疲れさ…」
「お疲れイチロー君っ!カッコ良かったよー!!」
そして練習も終わり、恒例の部員全員による清掃をしていると、有佳里の声を遮って彩夏がそう言いながら全速力で突撃してきた。
……って、全速力!?
「あぶっ…!?」
「あべちっ!?」
そして俺はその場から飛び退いた。
しかも彩夏はダイブしてきていた様で、俺というクッションが無くなったことでそんな声を出しながら顔から壁に激突した。
何で飛び付いてくるんだよ……猪かお前は。
「あ、あの……その……せ、先輩……」
そして顔を押さえながら悶えている彩夏を無視して防具を磨いていると、さっき彩夏に言葉を遮られた有佳里が手にタオルを持ち、あたふたしながら声を掛けてきた。
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