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結局はあそこを通らなければいけないので、俺は白い物体が何なのか確かめるべく歩き出した。
そして本来なら認識出来る位置まで歩いてきたのだが、雪の所為で視界がハッきりしない。
そして白い物体にあと3mという所まで来てやっと認識出来た。
「えっ!?ひ、人っ!?」
そこに落ちて……いや、倒れていたのは明らかに人の形をしていて、さっきは陰に隠れていて見えなかったが黒い髪も見える。
「おいっ!!大丈夫か!?しっかりしろ!!」
俺はすぐさま倒れている人に駆け寄り、抱き止めながらそう声を掛けた。
倒れていた人は小学生くらいの女の子で、白い着物に日本人形の様な黒髪。雪の様に白い肌をしている。
「ん……ぅん……」
そして俺の呼び掛けに対して、その女の子は意識を取り戻して俺に顔を向けてきた。
良かった……死んでるのかと思った……
「あなたは誰なの……?」
女の子はキョトンとした表情でそう尋ねてきた。
……てか、第一声がそれ?しかもそれは俺の台詞なんですけど。
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