プロローグ

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あの頃あたしはきっと、あの人のあの人を取りまくものしか見てなかった。 それは、地位や名誉、お金。 あなたが持っているものしか見てなかったの。 けど本当はあなたに惹かれたのは、そんな上辺だけじゃきっとなかったんだね。 だってあの時あなたよりも上の人は何人もいたじゃない。 なのに、あたしの本能が、あなただって言ってた。 作った笑顔が、苛立ちや後悔、寂しいって言ってる背中が、あれからずっと忘れられなかった。 だから、あんな作戦に協力しちゃったの。 バカだった…素直になれなくなってた。 もう一度、あの日からやり直せるなら あなたの隣りで素直に生きていきたい。
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