風のぬくもり

いざ！競輪合コン！

「えﾞ～っ！待ってくださ～いっ！あっ！ここです！ここ～！」

山咲さんのイジワルに慌てていると、二人が乗った車が見え、慌てて手を降る。

車が停まると中で二人が大爆笑しているのが見えた。

つられて笑いながら携帯を切りドアを開ける。

「おつかれさまでーす。もぅﾏｼﾞ慌てちゃいましたよ！」

「ははは！緊張ほぐれたでしょ～」

相変わらず大爆笑の二人の雰囲気にホッとする。

本当は初合コンで、すっごく緊張してたんだよね。

「おお！サマー可愛いの着てきたね」

「へへっ♪ありがとうございますっ」

初夏っぽいモノトーンのニットワンピの裾を摘んでおどける。

そうそう！丁度この頃からあたしは山咲さんにサマー（夏目だから）と呼ばれるようになっていた。