†イジメ†

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昼休憩になりあたしは裏庭に走った。 敷島にこの場所を知られたくない。ここに来たら敷島の事が忘れられる。 だってとても気持ちいい場所だから。 また先輩が来てないか周りを見渡してみる。 来てないみたい。 「よかった~。」 「何が?」 ん?この声は… ……やっぱり…。 木陰から先輩がヒッョコリ顔を出している。 ずっといるのか?この人… 「あ~❤もうお昼休みかぁ。」 「今日ずっとここにいたんですか?」 お弁当の卵焼きを食べながら先輩に話しかける。 「うん。今日は教室行きたくないの。」 「どうして?」 「今日誕生日だから。」 はぁ?誕生日だったら教室に行けばプレゼントもらえるのに… 何か事情でもあるのかな? 「女の子に追い回されるんだよね…」 はぁ~とため息をつき先輩はうつむいた。 「先輩モテるんですね。」 驚いたようにあたしの顔を黙って覗き込む。 「俺の事知らないの…?」 「今日初めて知りました。」 顔色一つ変えずお弁当をモクモク食べる。
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