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「…っ!痛っ。」
部屋に入り怪我した部分を自分で手当てする。
「絶対に渡しなさいんだから…。…口切れちゃった。」
もうやだな…
明日もまた同じ繰り返しだと思うと嫌になる。
でも逃げられない。
…それが運命。未成年のあたしには何も出来ない。
あたしは父の写真の前に座り話しかける。
「お父さん。通帳は守るからね。今日は口切っちゃったよ。ご飯食べれるかな?」
自然に涙がボロボロ流れてくる。
毎日が怖い。
いつまでこんな暮らしが続くのだろう。
ボフ
ベッドに顔を沈め大声で泣いた。
これなら母に聞こえないからね。
疲れたのだろう。気が付くと眠りについていた。
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