2人の親友~リトル編~

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××小学校グランド… ズバンッ!! 「ストライク!試合しゅ~りょ~」 「やったー!さすが隼人くん!これで六年生のクラス三つも倒しちゃたよ!」 「へへっ、ま~な。俺が抑えて京也が打てば敵なしだぜ! なっ、京也!」 「おう!!おれらまだ三年だから無理だけど、四年になったら絶対リトルリーグに入ろうな」 「おう!!」 この時2人は、これからもずっと一緒に野球が出来ると当然のように思っていた… 4月になり、新たな春を向かえ 2人はとうとうリトルに入る時がきた。 京也は学校にいき、すぐに隼人のところに行ったが、クラスに隼人はいなかった。 「新学期から休みかよ…」 その時京也はその程度にしか思わず、学校が終わったらすぐさま家に帰った。 「ただいまー!」 家に着き、カバンを玄関に投げ捨てて家を出ようとした時… 「ちょっと京也待ちなさい!」 母親に呼び止められた。 「なんだよ~。今から隼人ん家行くんだよ。あいつ今日学校休んだからお見舞いにでも行ってくるよ。リトルの話もしたいし!」 「そのことで話があるのよ…」 母親は深刻そうな顔で言った。 「実はね…隼人くんのお父さんの仕事で急に転校する事になったんだって…」 「えっ…」 京也は一瞬、母親が何を言っているのか分からなかった… 「京也が学校行ったあとすぐに隼人くんが来てね、このバットを京也にって」 「これ…」 それは初めて2人が一緒に野球をしたときに使ったバットだった。
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