序章

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それは、ある晴れた日。 桜舞い散る神秘的な風景をバックに、二人の若い男女が歩いている。 男性の方は、高身長でなかなかの美形。女性の方は、ショートヘアで男性の肩くらいの身長である。顔はどこかあどけなさを感じるが、それが彼女の魅力なのだろう。 ふと、男性が何か呟き二人は立ち止まる。 …………。 数秒が経過して女性の顔が驚きに包まれる。桜の花びらがそっと彼女の肩に落ちる。 「本当に?」 「うん、遅くなってごめんね」 二人は無言で抱き合う。桜吹雪が一層、二人を包みこむ。
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