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れいんは捨て犬だった。
何故かどこの学校のかは分からない制服を身に付けたれいんを、雄一は雨の中拾ってや
った。理由は「なんとなく」だそうだ。
れいんには自分ルールがあった。
一つは、飼い主への一日一善。そしてもう一つは、柄の悪い男を倒すこと。
「…しまった……」
れいんは、アパートに戻ってすぐに絶句してしまった。
雄一は既に高校へ行ってしまっており、部屋には書き置きが置いてあった。
「『今日の一日一善は失敗です。だからもう一回しましょう。晩飯作って。カレーがいい
な。豚肉は必ず入れろよ 雄一』……」
れいんは読んだ後、大きく溜息をついて言った。
「…不味くても知らないぞ」
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