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れいんは捨て犬だった。
何故かどこの学校のかは分からない制服を身に付けたれいんを、雄一は雨の中拾ってや
った。理由は「なんとなく」だそうだ。
れいんには自分ルールがあった。
一つは、飼い主への一日一善。そして、もう一つは――
「…ん?」
自販機の前でコーラを取ろうとしゃがんでいたれいんは、音がする方に目を向けた。
なよなよした男子高生を、数人のいかにも柄の悪そうな男達が囲んでいる。
「…………」
れいんは、一度手に取ったコーラを自販機内に戻した。
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