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少年が指を鳴らした途端、目の前に広がる闇夜の街は一変し、漆黒の部屋の中に変わった。
それは男が今まで何度も見ていた『ブラッドエッジ』の部屋に酷似していた。
「…まさか『執行者』?」
男は慌てた様子で自分の体を見下ろす。
手には手枷、足には動けるだけの長さの枷と枷に繋れた鎖。
手にしていたはずの刃は、足元に深く突き刺さっている。
男は辺りを見渡し、生き延びる為必死に壁を叩いていると、部屋に声が木霊した。
『やぁ、皆…今日も法を侵す人間を入手したよ^^
皆のお待ちかねのブラッドエッジが始まるよー^^』
この声が、状況が、この国の全てのテレビ画面を網羅した。
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