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『いらっしゃいませ』
急に女たちの嬌声が聞こえた。
あぁ、やっぱりここへ、来たのか。
……奇妙な納得が心に拡がった。
馴染みのクラブ『四季彩』
今も昔も店の様子は、少しも変わっていない。
エレベーターから厚い絨毯が敷き詰めてある。
ドアが開いた途端に華麗な別世界が拡がる。
眼が眩しさに慣れると、そこにホステス達の笑顔があった。
エレベーターの中が薄暗いのも、変化を付ける巧みな演出なのかも知れない。
室内の装飾は、赤と黒を組み込んだ複雑な模様。
じっと見ていると、また眩暈が襲ってくる。
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