日常の一部

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  「やっと巡り会えたね、ジュリエットひよこ!!」     人混みを脱出できた舜也が、嬉しさ余ってなのか、抱きついてきた。   …あ、舜也も同じこと考えてたんだ。    と思ったと同時に疑問が浮かぶ。     …ジュリエットひよこ?     「………プッ あははははは」   「何笑ってんの?ひよこ」   「やっぱり舜也、最高っ」   「えー何々、どーしたの! 俺の額に何か書いてあるとか?」     あたし達は抱き合ったまま、そのまましばらくそんなやりとりを繰り返した。     笑う度、触れる度、   心にズシッと乗った石が砕けていく―――    
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