普通

4/5
前へ
/126ページ
次へ
おっと、ここで俺の紹介がまだだったな。 一応主人公になるであろう俺の紹介が担任より遅い3番目という中々あり得ない展開でちょっと気まずいのだが、そこは敢えてスルーとしよう。 俺は一ノ瀬 隼(いちのせ しゅん)。バスケ部で身長は178センチと中3では高い方だ。 足もわりと速い方だと自負している。 スポーツは自分で言うのも変だが、できる方と言っていいだろう。 そんなこんなで、朝礼が終わり、いつものメンツが集まってくる。 「さぁすが遅刻大好きっ子隼君!俺なんて30分前についてたぜ!?」 と、いつものテンションで絡んでくる水本 太一(みずもと たいち)。 こいつは、まあとりあえず、テンションが高い。 こいつもバスケ部で俺には敵わないが運動神経もいい。 「嘘ばっか!太一だってチャイムと同時だったじゃんねー?」 と、美帆と相づちをうってるこの子は、香坂 綾音(こうさか あやね)。 この子は美帆とは違い、女の子らしい女の子(こんなことは口が裂けても美帆の前では言えないが)結構男子にも人気があり、まあ俺から見てもかわいいと思う。 「うはっ!なんで言うかな!?」 「いやいや綾音が言わなくっても分かってっから心配すんな」 「ひどいっ!隼ちゃんひどいっっ!」 「あはははは」 こんな平和で、ごく普通な会話。 こんな生活がずっと続くと思ってた。 これからもずっと…。
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

322人が本棚に入れています
本棚に追加