風、散らす。

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新人の初仕事には、誰か一人付き添いとして行く。 それが、決まり。 「良かったー……。藤以外頼める奴いないからさー」 ……確かに。 灰にしても、斎にしても、自分中心だし、短気だしね。 何て考えていたら、ぽん、と頭を掴まれる。 「でもな、藤。 そんな自分を犠牲にするような言い方、駄目だからな」 滅多に見られない、薙の真剣な瞳に捕われた。  
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