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「ごめん、薙。仕事出来なくて……」
うっすらと開いた隙間からは、灰に怒鳴られ意気消沈している薙と斎の姿。
それが可笑しくて、心ん中で笑ってしまう。
「……藤が気にすることじゃない。悪いのは全部こいつ」
軽く、握られた拳で斎の頭を小突いた。
「代わりに俺が仕事してくるから、休んどけ」
骨張った長い指が、腰まである僕の茶色い髪に絡む。
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