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円形巨大島国フォーチュリーアイランド
此処は、その国の中心、正に円の中点に当たる王都セントラルフォーチュリア
この国の王に代々受け継がれている『先読みの書』
この書物を開けば、少し先の未来を見る事が出来ると言われ、またその未来を書き替える事が出来るという
代々国王はこの書物を使い、大きな災害や戦争を避け、平和な国を保って来た
しかし、今その平和が途切れようとしていた
~王都セントラルフォーチュリア「ラークア王城」
「やはりこうなってしまいましたか…」
王室に横たわっている国王の姿
それを見つけた付き人のハミアは懐から封筒の様な物を取り出し、小さく呟いた
「あの方に、国は任せられぬと言う事ですね…」
翌朝
「は!?なんで俺が国王になんねぇんだ!親父は死んだじゃねぇか!」
「ゼシ王子、貴方の父、前国王様は貴方を試しているのです…」
「ちっ!」
ゼシは荒々しく王室を出て行く
「王子…やはり貴方が国王様を…」
ハミアは俯きながら懐から封筒を取り出し…
「この国の未来は誰の手に、これは…未来争奪戦」
その日、国内全土にある伝令が伝えられた
それは、以下の様な内容のもの
緊急伝令
先日、国王が病により御亡くなりになられた
代々の掟に従えば、次期王は前国王の一人息子ゼシ王子である
しかし、前国王は遺書を書き残しておられた
国民の中から次期王を選出すると…
よって、直に王都で次期王決定戦を行う
優勝者には次期王の座と
この国の未来が託される
更に、禁忌とされている私的な未来の書き替えも一度のみ行える事とする
志願者はセントラルフォーチュリアへ
「さぁ、集え…これは未来争奪戦」
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