祖母の家

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ぼんやりと彼女のことを思い返しているうちに、いつの間にか撫でる手が止まったいたらしい。 気を削がれてしまったのか、猫は膝から床に飛び下り、しなやかな体を思い切りのばした。 キャットはここへきてからの唯一の友達だ。 知り合いもおらず、近くに子供のいる家もないため、キャロルはほとんどをこの屋敷の中で過ごしていた。 祖母の占いの腕はいいらしく、家を訪れるお客は後を絶たない。遠方からの人も多く、1日に何人も来ることがあったが、しかし彼女には大人すぎた。 この一風変わった猫に話しかけることで、キャロルは寂しさを紛らわしているのだ。 ただ、キャットが毎朝続けるあの奇妙な行動には辟易させられる。 祖母に言わせれば、特別な証拠だとか何とか‥ 気持ちは嬉しいが、正直やめて欲しい。
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