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後ろから聞き慣れた声。
振り向くと隣の家に住む幼なじみの恭子が居た。
「どーした。またフったんか?」
恭子は口元にうっすら笑みを浮かべて、秀平の肩をポンと叩いた。
「あぁ、2年の藤堂って奴。」
「おぃ、そいつって金持ちの令嬢じゃねーか?あー、フって損したなぁ秀平。」
「興味ねーよ。金持ちとかさ。今はサッカーだけで生きていける。」
「はいはい。」
恭子は少し呆れた顔をしたが、秀平が真剣だという事を知っていたので、深くは突っ込まなかった。
「秀平はもぅ帰る?」
「ああ、一緒に帰るか?」
「うん。帰ろ。」
それが俺たちの日常だった。
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