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「ほら!!起きろアホ秀平!!」
家の窓に身を乗り出して、僕の部屋の窓を叩く恭子。
「うるせぇな!!何時だと思ってんだよ!!」
時計は夜中の3時を示している。
「いいから着替えて、外来い。話がある。」
ある冬の寒空の下、叩き起こされた俺は恭子の家の前にいた。すぐに恭子は出てきて、ごめんと両手を合わせて近寄ってきた。
「よ…寄るなよバカ!!」
俺は少し恥ずかしくなって辺りを見回した。
「いいじゃん、寒いんだもん!!それに!!元旦に寝てるバカをせっかく初詣に誘ってやったんだ!!感謝しろ!!」
そうか、今日は元旦か…。そういう行事にも、あまり興味が無かった俺は、眠っていたんだった。
「ほら、レディが寒がってんだ!!ちょっとは抱き寄せろよ!!」
「お前はレディに一番程遠いよ。」
そんなバカな話をしながら俺たちは神社に向かった。
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