ウシナワレナイモノ

8/8
前へ
/147ページ
次へ
【いつ見込まれたのか知らないけど、ありがとう。ちゃんと笑ったつもりだけど? 有紗】 そのメールを送信すると、窓から高い空を見た。雲一つない、どこまでも続いていそうな青空だった。 「…あの時…頑張って笑えばよかった…」 その日差しに、少女が付けた白い花の髪留めがキラっと光った。 「…別にいいよね…みんな同じじゃつまんないって言ったの…慎吾なんだから…」 そう少女は呟くと、クスッと小さく笑った。 ------
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加