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「寝れないの?」
天井をボーッと見つめていたらふいに声をかけられた。
「ごめん。起こしちゃった?寝付けなくて。」
物音など立ててはいなかったけれど。
「ううん。おいで。」
寝ぼけながらも私の体を引き寄せて、まるで小さな子をあやすように背中をとんとんとさするあなた。
それがなんだかかわいくて、気付かれないようにフフッと笑ってあなたの腕の中で温もりを噛み締めた。
今は私だけのもの。
さっきまで感じていた淋しさを吹き飛ばすような温かさに安心したかのように私はふっと眠りに落ちた。
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