永き刻

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あれから電車が動き出したのは19時を過ぎてからであった 動き出したと言っても、雪のせいであろうか、いつも走っているであろう速さの半分以下である オレはいつか『圏外』の文字がアンテナに変わることを期待しながらケータイの画面をじっと見つめた こうなってくると、色々なことが頭に浮かんでくるものである (莉奈は寒く無いだろうか)とか(莉奈も不安にかられてるのではないか)とか 全部ネガティブなものばかりである 『オレのことを待っててくれてるのか?いや、もう帰っていてくれ!もういいから寂しい思いはもうしないでくれ』
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