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「受かるといいな」
「うん!」
そんなやり取りをしていつもの食卓に戻った。
◇
朝食の用意をしなかった俺は食器を洗わせられている。あー朝から食器洗いは面倒だよね。
皿洗い自体はバイトで慣れているので、じゃばじゃばと高速で洗っていく。
「ねぇ、信也」
後ろから母さんが話し掛けてくる。面倒なので振り返らずに洗い物を続けたまま聞く。
「何?母さん」
「加奈ね。あんたと同じ学校に行きたいって何度も言ってたのよ」
その言葉にぴたりと手が止まる。……がすぐに皿洗いを続ける。
「へー。そんなそぶり見せなかったけどな」
「母さんにしか言ってないしねぇ。それに照れ屋だから……今のあんたみたいに」
「ぐっ……」
内心めちゃめちゃ嬉しかったのはバレバレか……さすがマイマザー。
「あんたの高校受けるんだから勉強教え…………あー忘れて今の。むしろ入ったら教えてもらいなさい」
……さすがマイマザー……グサリときたよ。
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