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優将は初日にも関わらず、
いきなり法衣(もちろん借り物)を着用。
部員達の稽古を、道場の端っこでビシッと正座しながら、まじまじと見学。
(なんか最初からスゲー気合いだな‥あいつ‥‥ってか、俺の方ばっか見てねぇか?)
優将は、加治(同期)と組み手を取ってる俺の方を見ている。
(‥‥‥変なやつ。)
練習が終わり、
加治 亮太と春神 沙奈、綿佐田 未世と一緒に帰る。
それに、このイケメン男‥‥
‥宝井優将とも一緒だ
(ちなみに、加治、春神、綿佐田とは少拳部の同期で俺と仲が良い。)
「も~ビックリしちゃった!
いきなり、宝井君がうちの部活に入部するって言ったんだもんっ!!!」
沙奈が嬉しそうに言った。
「いや~。沙奈さんも少拳部とは知りませんでしたよ。」
ハハハと笑う優将。
「なんだ?春神さん、こ、こいつの事知ってたのかい!?」
「知ってるも何も、あたし達6組で同じクラスだよ。」
「おいおい~!友達に向かって『コイツ』とはなんだよ!タカ!!」
優将が口を挟む。
「タカって‥‥。ってか宝井も6組だったのか。全然知らなかったよ。」
俺は今日から友達になった(?)優将に言う。
「だから~!優でいいから!ユウって呼べって!!!相棒!」
(俺は一体いつからおまえの相棒になったんだ?)
「わかったよ‥。ユウ‥。」
「そうだ!それでよろしい!」
優将の満面の笑顔が眩しい。
「ってかさ。ウミィーと宝井君が友達だったなんて初耳だわぁ。」
未世が言う。
「俺も知んなかったし。」
と、亮太。
「俺達、今日友達になった‥?から知らなくって当然だよ‥。
てか今日初めて会ったし‥。
少なくとも俺はユウのこと今日会うまで知らなかったし‥。」
「そうなの!!!???」
沙奈、未世、亮太が驚きハモる。
「そう!
俺は、タカがすごくいいやつだって聞いて、とにかく友達になりたかったんだよ!」
爽やか笑顔がこっちを見る。
(そうなのか?優将の思考が未だ解らん‥。)
でも、そんな優将のことが嫌いではなかった俺であった‥
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