第3章 ~キモチ・SCRAMBLE~

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(ドキッ!!!!!) 「あお‥!空山さん!!!!!!!」 優将に駆け寄って来た女の子は ほかならぬ空山葵だった。 俺は久しぶりに見た葵ちゃんに驚いた。 「葵さん!どうかしましたか?」 いつもの笑顔で優将は聞いた。 「昨日、宝井君に借りた小説を返そうと思って‥。」 葵はそう言って、袋から本を取り出す。 「もう読み終わったのかい!? まだ借りていてもいいのに。」 優将は驚いて尋ねた。 「すっごく読みたかった本だったから、家に帰ったら夢中で読んじゃって‥ 夜中の3時まで止まんなくて‥。 だから今日はちょっと眠いの‥。 とても面白かったよ。 はい!ありがとう!」 葵はちょっぴり照れて本を手渡す (そういえば、葵ちゃんと優将は同じクラスなんだったな‥。) 優将にちょっと嫉妬する。 「あ!海村くん久しぶりだね! 髪切ったんだ! 爽やか系でカッコイイよ!」 葵はニコッと微笑む。 「おー!久しぶり!そんな、べつに格好良くないって‥。」 そんなこと言われると照れる。 「そういえば、二人ともカンフー部だったね! 夏休みもずっと練習なんでしょ?? 暑くて大変だろうけど頑張って!!!じゃあ二人とも、またね!」 そう言って葵は教室に戻って行った。 (‥‥やっぱ葵ちゃんは最高に可愛い。 最近全然会ってなかったから、久しぶりに会って、可愛いさ改めて実感したわ‥) 「タカ‥‥。葵さんのこと、どう思ってる??」 「!!!!!! なんだよ‥いきなり‥」 優将のいきなりの質問に戸惑う。 「いや‥‥タカって葵さんの前だと、なんか違うから‥」 「そ‥そんなことないって。 あ‥空山さんは、中学時代からのただの友達だよ‥」 何で焦ってんだ俺は‥。 「ふーん‥。そうなんだ‥‥。」 優将は意味ありげな笑みを浮かべる。 「‥それより、再来週の合宿のことだけど‥‥~~~。」 (なんだよ~。ユウのやつ‥ 変なこと聞きやがって‥。) その時は葵への気持ちを優将には、なんとかごまかせた。
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