ほんとはね… 1

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わたしはね… 自分が しっかりしてると ホントは 思ってた 周りのオトナたちは しっかりした いい子だね… こう おだてた 子どものわたしは そうなんだ と 信じた しっかりせんといけん… いつも そう思ってた 自信も持ってた… でも… なんか ちがう… どこかで 誰かが 私に言ってた …しっかりしてる? だれが? 高校のとき… 自分が しっかりしてないことに かすかに気づいた それまで 気づかずにいるなんて やっぱり おかしい 周りがやさしい ニコニコして見てる 決して バカにしてない あたたかい目… そう言えば… いつも 周りは こんな感じ… こんなあったかい やさしいまなざしに わたしは 見守られていた 自分は 守られていた… やっと 自覚した… 自覚したのに しっかりした自分という 妄想は持ってた でも… それからは 楽に なったような なんかそんな気がする だからといって… しっかりする 努力は しているつもりだ たぶん… でも… 悲しいことに 全然 しっかりしていない わたしを知らない 人たちの中で ギャップと プレッシャーと ストレスに おしつぶされそうになって… 泣きわめきたい自分と 毎日 闘っている しっかりしてないように見られる人に 生まれたかった なら 楽なのに…
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