災難

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いきなり腕を掴まれた青山は驚いたままで、何も言わなかった。廊下を二人でずんずんと進んでいると、青山はやっと口を開いた。 「せ、先輩?いきなり何す―…」 「ちょっと黙って見てなよ」 白鳥は問い掛けてきた青山に視線を向け、片目を閉じて自信を露にした。 社会科準備室は三階にあり、一年生の教室がある一階に降りるまで白鳥は青山の手を握り続けた。 それを気まずく思った青山は振りほどこうとしたが、離してくれなかった。 青山は階段を駆け降りながら「また噂がぁ~」と嘆いたが、それを白鳥は無視した。
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