2 鍛

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コーヒーを二人分用意してお湯が沸くのを待つ。 「貴方、今日はどーするつもり?」 「……これといって決まって無いですけど」 「いいわ。なら今日は私の指示に従って過ごしなさい」 「わかりました」 数分後コーヒーを煎れて戻ってくると、怜香の腕には真新しい洋服があった。 「あれ? お出かけですか?」 「はぁ? 何言ってるのよ」 「だって服」 抱えられている服を指差しながら聞くと、 「ああ、コレね。私のじゃなくて貴方のよ」 「……お金ならありませんよ」 「わかってるわよ、そんなこと。いいからこれ着て午前8時半、ここらしく言うと0830に第一グラウンドに待機。反論は無し、イイわね」 「はぁ……」 言いたいことを話終えると怜香は煎れたてのコーヒーを持って自室を出て行った。 取り残された京弥は、コーヒーを口にして 「あっっっちぃ‼」 舌を軽く火傷した。
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