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「藤之宮……ね」
同じ苗字を持つ少年―藤之宮京弥―はただ困惑して……いなかった。怜香の名前を聞いたときは驚いていたが、今はどうでもいいみたいだ。
「つーより、ここは何だ?」
「何って言われてもねぇ、軍事基地としか答えようがないし」
「じゃああのロボットは? SO●Yか?」
「ロボット? ああ、攻殻機のこと。……ホントに何も知らないのね」
「……答えろよ」
「今は時間が無いからまた今度ね。……さて、これから君は私の監視下の元ここから出るか、このまま地下の留置所に監禁されるか、どちらか選ばせてあげる」
「ナニその理不尽な二択⁉」
「二秒以内に決めないと強制的に監禁よ」
「監視の方で」
「……すごいわね。一秒掛からずしかも土下座付きなんて」
人間大事なのは決断力。
「まあいいわ、今から貴方はここから出る訳ど、先ず最初に私の命令には絶対」
黙って頷く京弥。
「次に、誰かに何者かを尋ねられたら私の親戚を名乗ること、以上質問はなし」
「わかった」
「じゃあ行くわよ」
「どこに?」
「私の部屋よ」
「マジっすか⁉」
「? ナニ興奮してるか知らないけど、貴方は床の上ね」
「酷‼」
とりあえず留置所での一泊は避けれた京弥だった。
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