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僕には昔、とても親しい友達がいた。
名前は、まこと。
名字や漢字は忘れた。
まことは海が好きだった。
僕等はよく海で遊んだ。
落ちた大量の貝殻の残骸が、気持ちのよい音を立てる素敵な海岸だった。
水も澄んでいて美しく、日本にしてはゴミが無い綺麗な海だった。
これは、まことのお陰であった。
まことは、僕と遊ぶときいつも海岸のゴミを拾っていた。
ゴミを棄てていく人達にいちいち注意するもんだから、よくウザがられ、虐められた。
もっといえば、まことには僕以外の友達はいなかった。
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