10人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
取り残された僕と弟達。
元々あまり家に居なかった両親がアメリカに行っただけのこと。
いつもの事だ、と僕は思っていたが
弟達はそうでなかったらしい。
両親にすぐ会えないのがいつもの事ではなかったらしく、
泣きに泣いて、
見送りに行った空港では僕は1人でおたおたとするしかなかった。
両親が出発してから1年、
弟達もこの状況にとっくに慣れて
今では僕が親代わりになっている。
家事に育児に毎日翻弄され
15歳の健全な少年は
周りからは
「所帯臭い」と言われる程になっている。
弟達は可愛いし、
毎日充実している。
周りからは
「大変そう」だとか
「えらいね」だとか言われていても
僕はそうは思わない。
所帯臭いとは自分でも思うけど、
今の自分はとても幸せだと思う。
周りから何と言われようとも弟達が僕の一番の宝物だ。
周りは変だと言うが、
弟達の笑顔があるとどうでもよくなる。
僕は本当に幸せだ!
最初のコメントを投稿しよう!