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望「ただいま~🎵」
篤「バーベキューおいしかったぁ!ママ夜ご飯なぁに??」
ママ「あんなに食べたのにお腹空いたの!?さっきはお肉イッパイ食べたからお魚焼いてあげようか?」
篤「さんせーい♪」
ママ「望も食べる?」
望「食べるっ!」
イッパイ遊んで、イッパイ食べて、イッパイ寝る!
子供はこうでなくっちゃ。
一方、パパはというとお疲れのようでソファーに寝そべって何やら雑誌を読んでいる。
(あら、グラビアですか。。男ってやーね…)
ママは心の中で言った。
篤・望「いっただっきまーす♪」
焼きたての鰤が、美味しそうな湯気を立ち上らせている。
A【ねぇ、いつぶり?】
B【朝御飯ぶりよ。】
A【じゃぁお昼はどうしたのかしら。】
B【決まってるじゃない。浮気よ。】
篤は勢い良く鰤やご飯を口へ運んだ。その度に…
A【イヤッ、汚らわしい!】
B【他の女とキスした口にアタシ達をつけないでっ!】
彼女達は嫉妬しているのだ。昼間に他の女と浮気していたことを。
何を隠そう、二卵性双生児の彼女達とは、篤や望、パパやママが普段使っている箸なのだから。
お箸は女性なのです。そりゃ嫉妬もします。昼食で使われなかったことが、他のお箸を使っていた事だということもわかっていたのです。女は鋭いんです。
A【アタシ達って不憫よね。。】
B【そうね。。雇われる家が間違ってたわ。】
A【うん。でもアタシ達にはご主人様を選ぶ権利なんてないもの。】
B【聞いた話によると、人間達の中にも一途なアタシ達想いの人もいるらしいよね。】
A【どんな?】
B【外食の時もアタシ達を連れ歩くんだって。my箸って言うらしいよ。】
A【そうなんだ!素敵☆】
B【あーあ、うちらもそんなご主人様に雇われたかったね。。】
…引き裂かれて嘆き悲しむ割り箸、浮気されて嘆き悲しむ家庭用の箸。両者の悲しみを消し得る方法は一つしかありませんね…?
注:筆者はmy箸使ってません…書くことで見つめ直しています…悪しからず。
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