シーン2【蒼雷の魔王】

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もう少しで手が届く……その時だった。 「イテッ!!」 ギャングが慌てて手を引っ込めた。 「オイオイ、どうした?」 ボスが鼻で笑いながら問う。 「いや~ちょっと静電気が流れやして」 問われたギャングは引っ込めた右手で頭を摩り、苦笑いを浮かべながら答えた。 「静電気ぐらいでびびるなよ!ヘタレかお前は!?」 ボスが頭をポカっと殴る。殴られた方は頭を両手で抱え、大げさに転がり出した。 それを見ていた他のギャング達は皆高らかに笑い出す。 その笑いが冷め止まぬ内に次はボスが黒ローブの人物のフードに手を伸ばした。
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