583人が本棚に入れています
本棚に追加
ギャング達の笑いが止んだ。
そして、少し距離を取りドスを効かせて睨みつけ、片手を黒ローブの人物に突き出し詠唱を始める。
先程と同じ詠唱……先程と同じく突き出した手から直径10cmの炎の玉が出て飛んでいく。
直ぐに爆音と爆炎、砂埃が舞う。
「雑魚がっ!」
ボス始めギャング達は皆、命中を確信したであろう。
しかし、視界を取り戻すとそこには何事も無かったかの様に黒ローブの人物が立っていた。
「何っ!」
ギャング達は驚きを隠し切れず後ずさりをしてまた距離をとる。
「『ファイアーボール』と言うよりは只の『爆竹』だな……俺が言えた義理ではないが……」
黒ローブの人物は静かに言った。
最初のコメントを投稿しよう!