シーン2【蒼雷の魔王】

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ギャング達の笑いが止んだ。 そして、少し距離を取りドスを効かせて睨みつけ、片手を黒ローブの人物に突き出し詠唱を始める。 先程と同じ詠唱……先程と同じく突き出した手から直径10cmの炎の玉が出て飛んでいく。 直ぐに爆音と爆炎、砂埃が舞う。 「雑魚がっ!」 ボス始めギャング達は皆、命中を確信したであろう。 しかし、視界を取り戻すとそこには何事も無かったかの様に黒ローブの人物が立っていた。 「何っ!」 ギャング達は驚きを隠し切れず後ずさりをしてまた距離をとる。 「『ファイアーボール』と言うよりは只の『爆竹』だな……俺が言えた義理ではないが……」 黒ローブの人物は静かに言った。
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