シーン2【蒼雷の魔王】

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「は、放てっ!!」 ボスの力ない一言で全員のファイアーボールが黒ローブの人物に飛んでいく。 「ワンパターンだな」 黒ローブの人物に纏っていた電気が体の近くからドーム状に膜を作り勢力範囲を拡大していく。 刹那、ファイアーボールが電気と重なり、ポンと言う悲しい音を立てて爆発した。 電気の膜はファイアーボールを爆破させても尚膨張し残りのギャング達を飲み込んだ後、静かに黒ローブの人物の元へ収束して消えて行った。 残ったのはギャング達の倒れ痙攣を起こしている姿。 黒ローブの人物はそれを見つめながら一人一人に近づき金品を取っていく。 ――最後にボスの財布を取り、一言呟く。 「死ね……」
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