シーン3【帰還の都】

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「そうだ。オーガニロブに行く……」 カルムはそんなおばあさんの顔とは正反対に冷静。 「あの国は敵国ですよ」 オーガニロブとレアルトビルが休戦したのはたった50年程前。それ以前は戦争が絶えなかった。 それ故に、その頃居たレアルトビルの人の中にはオーガニロブ王国を悪く言う人が少ないながら居るのである。 それからカルムはもう二度とおばあさんに口を開きはしなかった。 只ずっと窓を眺めていた…… 数分後、シフォーネの町の一角で馬車は止まり、カルムを残し全ての乗客がここで馬車から降りた。 その際おばあさんが何か言ったが、カルムは全く聞く耳を持たなかった。
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