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「お客さん。起きてください!」
この声でカルムは重い瞼を開け、自分が寝ていた事に気づいた。
馬車のドアが開けられていて、そこから引き手が迷惑そうにカルムを呼んでいた。
もう雲間から陽が射して朝を告げ、人が往来が多い。
ここが馬車の終着点だ。
国境の近くと言う性質から、オーガニロブ王国とレアルトビルの商人が入れ混じり、貿易の町として知られている。
カルムは馬車から降りる。
その際にお金を払うことになるのだが、流石にカルムが住んでいた町からシルクとなると多額な金額が請求された。
おかげで前にギャング達から奪ったお金はほとんどスッカラカンだ。
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