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「立派に成長するんだぞ!」
バルドはフィーナに抱かれているカルムに顔を近づけて笑顔で言う。
すると、バルドの顔に驚いたのか、それとも恐かったのであろうか、カルムは大きな声で泣き出してしまった。
「あなた……よーしよーし、お父様のお顔恐かったですわねぇ」
フィーナはバルドを鼻で笑いながらカルムをあやす。
すまんすまんと言いながら頭をポリポリと掻き、バルドは悪びれて無く笑みを浮かべながら言葉だけの謝罪をした。
そして今のその家族を表現するかの様に、カーテンの僅かな隙間から暖かく眩しい朝日が一筋差したのであった。
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