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いよいよ
友華は動物さん達と一緒に人間界へと続く道に差し掛かりました。
「いよいよ ここから人間界へと足を踏み入れるケド、みんな大丈夫だよね!?」
「ティモちゃん。僕達なら大丈夫だよ!心配しなくても うさぎさんを助ける為なら何でも出来るから!」と、心強い言葉を動物さん達は口々に云ったのでした。
友華はその言葉を耳にすると緊張した顔つきから打って変わって とても穏やかでどこか強い勇気を貰った様な表情で、前を見据(ミス)えて歩き出したのでした。
どのくらい歩いたのでしょう。目の前には芝生が綺麗に手入れされていて、遠くからは子供たちが
はしゃぐ声が聞え 水がバレエを踊っている様な立派な噴水。いつも友華が朝の日課としているお散歩コースに辿り着いたのでした――。
そんなに時間は過ぎていないなのにも関わらず とても懐かしさを感じていたのでした。
「ここがもしかして人間界なの!?」とひつじさん。
友華はニッコリと微笑みながら頷(ウナズ)くと
「すごい素敵な場所だね!ティモちゃん?」と尋ねるくまさん。
「ティモちゃんの大好きな場所なんだ!」と笑顔で答えたのでした。
「黄昏ている場合じゃないよ!急いでうさぎさんの居場所を突き止めないと!!」たぬきさんからの発言で現実に呼び出された友華なのでした。
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