日常。

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四年目の結婚記念日。 この年はまだ私の生活に何の変わりも無かった。 気持ち的には旦那に対してもやもやするけれど、チビの笑顔は最上級で。 その生活こそがその時の精一杯の幸せだと思っていたから。 前の晩、旦那と喧嘩をした。 チビはもう隣で寝静まった午前零時を回った頃。 パソコンを早々と切り上げた旦那が布団に入り込む。 布団の中で寝静まる私の体をもぞもぞと触り出す。 足を絡ませる。 …したくない。 その瞬間浅い眠りから目覚めさせられ、私は体を強ばらせる。 まだ先週したばかりなのに。 猿みたい。 そんな事を思いながら寝た振りを続ける。 しかし耐えられなくなり、私は重く口を開いた。 「…明日も早いから今日は嫌」 「はぁ?昨日もそう言ったべ?」 機嫌の悪くなる旦那。 「ごめん…本当ムリ…」 拒み続けるとその態度は一気に急変する。 「マジやる気なくなる。本当に何?お前」 それから一人で怒り出す。 「もうダメだ。イラついてきた、あ~イライラする!!」 そんな旦那に私は何も言わず背中を向けた。 暫くすると旦那は起き上がり仕事の作業着に着替え出した。 かと思うと荷物を手に扉をすごい勢いでバタリと閉めて部屋を出て行った。 …また? 旦那のこれはもう月に二、三度は見られる恒例行事。 間もなく外からは車のエンジン音が聞こえ、それは少しずつ遠ざかって行った。 いつもの家出。 どうせ明日の夜にはケロッと帰宅するのだ。 さほど心配せず、それでも私は義務的にメールを送信した。 【出て行くのは構わないけど、あまり心配かけないで下さい】 返事が返ってくる事など殆どないけれど。 その日、午後になってメールがきた。 【結婚記念日おめでとう。迷惑かけますがこれからもよろしくね】 …覚えてたんだ? だけどその頃のあたしには嬉しいとも思えなくなっていた。 これが四年目の結婚記念日だった。 何かがおかしくなり始める。
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