追って追われて大乱闘

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「か、帰っていいかな……」 「帰る家はもうないんでしょ」 「そうだけど……」 もう一度冷静になって、家中を見回してみる。 ……無理だ。 …………無理だ(大切な事なので二回言いました) あたしには住めないこんな豪邸! 長年貧乏生活をした為か、広い家が何だか怖い! もっとさ、これの三倍くらい小さい家で十分なんだよあたしは! 歩くだけで心臓バクバクだもん。 家にある物全てが超高級品に見えてしまう……。 さ、さすがは日本を代表する小日向財閥のお屋敷……。 あたしとは世界が違う! 「ほら。行くわよ」 「ち、ちょっと待って!」 そんな情けないあたしを横目に、鷹乃は一人で歩いていってしまう。 嫌だー!置いてかないでー! こんな広い場所に取り残されたら、あたし淋しくて死んでしまう! 「……言っとくけど、今日からここアンタの家なんだからね。何をそんなに怖がってるのよ」 「だってさぁ……周りにあるのが全部超高級品に見えるんだもん……。特にほら、あの大きなお皿なんて……」 「ああ、あれ?別に高くないわよ。250万くらい?」 ぶはっ!!! 庶民なめんなコラ!! 250万のどこが、別に高くないんですか!? 金銭感覚おかしいよね!? 絶対おかしいよね!!? ヤバいよこの豪邸! あたしみたいな一般庶民が住めるような場所じゃないんだよ! 帰りたい……! おんぼろだったけど温かみのあった、あのアパートに帰りたい! 「鷹乃!あたし無理!ここには住めません!!」 「はぁ?今更何言ってんのバカ。それよりここが、アンタの部屋だから」 あたしの必死の願いも虚しく、鷹乃はたどり着いた部屋の前で足を止める。 ……はい? ここが、あたしのお部屋……? あたしの、部屋……? 「……あの、鷹乃さん」 「何よ」 「ちょっとこの部屋……女子高生が使うには大きすぎる気がしませんか……?」 金で作られたドアノブを開けると、現れたのはあまりに広すぎる部屋だった。 ちょ。 これ、あたしのアパート丸々入りそうな気がしなくもないんですけど。

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