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「ふあー・・・だるー・・・。」
大きなあくびをしながら広場へと向かうすらっとした青年。
彼はセルキー族のギ・ラム。
今年で18になる商人の家の長男だ。
「おーい!」
ギ・ラムの後ろからリルティ族のアレンが走ってきた。
鍛冶屋の息子であるアレン=キースはギ・ラムと同い年で幼なじみだ。
「おっす!今日はキャラバンの新しいメンバーが発表される日だな!」
「ああ…そうだなぁ。」
「楽しみだな!俺もお前も選ばれるかもしれねーしな!」
「ん…そうかもな…。」
ギ・ラムはそれほどキャラバンが好きではなかった。
彼はキャラバンの一員として危険な旅にでるよりも、村でのんびり暮らしていたかったのだ。
「そうかもなってお前…テンションひくいなおい。まぁ、とにかく広場に行くぞ!」
二人は黙々と歩いて行った。
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