第一章 ~旅立ち~

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「ふあー・・・だるー・・・。」 大きなあくびをしながら広場へと向かうすらっとした青年。 彼はセルキー族のギ・ラム。 今年で18になる商人の家の長男だ。 「おーい!」 ギ・ラムの後ろからリルティ族のアレンが走ってきた。 鍛冶屋の息子であるアレン=キースはギ・ラムと同い年で幼なじみだ。 「おっす!今日はキャラバンの新しいメンバーが発表される日だな!」 「ああ…そうだなぁ。」 「楽しみだな!俺もお前も選ばれるかもしれねーしな!」 「ん…そうかもな…。」 ギ・ラムはそれほどキャラバンが好きではなかった。 彼はキャラバンの一員として危険な旅にでるよりも、村でのんびり暮らしていたかったのだ。 「そうかもなってお前…テンションひくいなおい。まぁ、とにかく広場に行くぞ!」 二人は黙々と歩いて行った。
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