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しんしんと降り積もる大雪。
この日、ここら辺では珍しい大雪が降った…
「ククッ…おい、デイダラ。雪が降ってやがるぜ?」
その雪の美しさに見とれながら、サソリはデイダラに言った。
対してデイダラは、見たくないとでも言うように目を細めながら空を見て呟く。
「…本当だな…うん…」
…雪か。
嫌なこと思い出させてくれるぜ、悲しいくらい…
「…雪は、どこかで有り続ける永遠の美であり…結晶は人に触れて消え去る一瞬の美でもある。俺とお前の芸術が一致しそうなモノなのに、何故かお前は雪が嫌いだったな?」
「あぁ…大ッ嫌いだよ…うん…」
昔の自分の情けなさに腹がたつ…
するとサソリは、スッとデイダラの元まで歩みより言い放った。
「今日は任務も無くて暇だ。話せ、聞いてやる。」
「なっ、何をだよッ!?」
「あ?何今更動揺してんだよ?雪…嫌いになった理由、あんだろ?」
旦那に…隠し事は通用しない…
「…はっ、敵わねぇぜ旦那には…」
そう言ってデイダラはサソリに視線を合わせた。
「じゃあ旦那、どうしようもなくくだらねぇオイラの過去、聞いてやってくれ…うん…」
その言葉に、静かにサソリは頷いた。
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