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それはまだ、オイラが岩隠れの上忍をやっていた頃の話。
「ふぅ、今日の任務もなかなか大変なモノだったなぁ~?デイダラ?」
「そうか?別にたいしたことなかったと思うぜ?うん。」
デイダラのそっけないその言葉に、共に任務をこなしたカイはガクッと肩を落とした。
「はぁ…敵わねぇぜデイダラ…お前にはよぉ…」
「そうだな。あんなんでくたばるようじゃ一生オイラには勝てねぇな。うん。」
更にそっけなく返すデイダラの言葉に、カイはどんどんドン底に落ちていく。
当時デイダラは、岩隠れの天才と呼ばれる程の里でも有数の実力者だった。
対してカイは最近なんとか上忍に上がったような、実力も上忍の中で中の下の忍。
二人の実力差は圧倒的だった。
「何よカイ~、あんた年下の子に敵わないとか言ってたの~?」
その時、すぐ隣にあった木の上からひとつの声が響いた。
「!…誰だ…?」
言われて覗く女の顔。
「…ホタルッ!?お前いつからそこにッ!?」
そう言われてホタルという女性は木から飛び降りて言った。
「任務終わってからずっと、ここの場所大好きだからぁ。」
…ひとめぼれだった。
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