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「…なぁ、デイダラ。」
その時、突然カイはデイダラの名を呼び、肩に自分の腕を回し言った。
「ケケッ、ひとめぼれしたか?」
意地悪くにやりとカイが笑った。
「んなッ!?…っわけねぇだろぉッ!!オイラは一瞬の美の芸術が恋人だっ!うん!」
「本当にッ!?良かったぁ~!!」
思ってもいないことを言い切ってしまったデイダラだったが、それを本気にしたカイは心底安心したように言った。
「俺とホタルはさ、幼馴染みなんだけど…俺、ずっと昔から好きだったんだよ、ホタルのこと。」
ドクンと自分の胸が音をたてた。
「はっ、わからねぇな。人の女に芸術品のように美しい奴はいねぇよ。うん。」
「…まぁ、デイダラにとってはそれだけの存在なんだろうけど…それはそれで安心したよ。」
「?」
「けど…仮にデイダラがホタルのこと好きになっても、これだけは負けねぇから。」
いつものカイとは違う、真剣なまなざし。
「…はっ、絶対ならねぇから安心しろよ。うん。」
「…俺もパートナーを敵にはしたくねぇからな。ありがとう。そんじゃまたな!」
そう言ってカイも消え去って行った。
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