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コンビニを出てすぐ、
3人の中で一番ナンパに慣れてる感じの男が、
私たちに声をかけてきた。
『あのー。ちょっといいっすか~?』
「…なに?」
『花火売ってるとこ知らないっすか?』
は…?花火…?
何で花火なんだと、私は不思議に思った。
「今、まだ5月だし。
この辺はまだ売ってないんじゃないかなぁ?」
チコがこたえた。
『あー。やっぱり無いですよね~?残念ー』
全然、残念そうにみえないんだけど…
『2人は、今からどっか行くんすかー?』
やっぱり…これが本題ね。
「別に…どこ行くか決めてない。適当に暇潰す」
『マジっすか?オレら今3人だけど、あとで2人合流するんだ。良かったら一緒に飲まないっすか?』
こんなのよくあること。
でもこのナンパが、
私の人生に大きく影響していくなんて。
私はこれっぽっちも思ってなかったよ。
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