12月2日 雪島村

2/2
前へ
/16ページ
次へ
(暖かい、これが天国って奴か、でもまだ死にたくないなぁ~、いっぱいやりたい事あるしな) うっすらと目をあける、病院の良く匂う匂いと、暖かい暖炉、暖かい毛布にベッド、右腕には点滴 (生きてるんだ俺) やっと実感が湧いてきた、起き上がると体の節々がとても痛んだ 後ろのドワが開く音がする 「やぁ起きたのかい?」 俺は振り向くと、医者である、白衣を着た中年の、おじさんが立っていた、武将髭をはやし、メガネをかけ、なかなか背の高い人だ 「吹雪の中で君を見つけた時は驚いたよ、まさかあんな所で倒れて居たとはね」 おじさんは、俺の隣に座りった 「助けてくれて、ありがとうございます、あっいたたたた」 全身に激痛が走った、医者は、慌てて 「横になりなさい、今日は安静だ」 っと言われた 医者は、少し困った顔をして聞いた 「君は、あんな吹雪のなか、しかもあんな遅い時間に何をしていたのかい」 俺は今までの出来事を話した 「そっか、だからあんな所に」 医者は、ちょっと迷った顔をしていた 「はい」 うなずく事しかできなかった、内心ドキドキしていた、連れて帰られるのだろうか、と思っていた 「仕事と住む場所に困って居るのか?」 「はい」 事実なので、うなずく 「うちで働くか?受付とか、僕の手伝いとかお使いをしてくれればいいから、そうだな、ここにも住めばいいよ、部屋も空いてる部屋があるから、そこを使えばいいよ、全部荷物はあるみたいだし、まぁ君次第だから」 ニコッと医者は笑った 「本当にいいんですか!!喜んでさせていただきます!!」 俺は、喜ぶしかなかった、こんなチャンス一度もないだろう、俺はこのチャンスにかけようと思った 「そうか、よろしく頼むよ、あっ自己紹介がまだだったね、僕の名前は井口 健次郎だよろしく頼むよ」 井口さんは、お辞儀をした 「自分の名前は、栗林 尚樹ですよろしくお願いします」 慌てて自分も頭を下げた これが、雪島村での生活の始まりだった
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加