SCENE.1 邂逅

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現在バトルの状況は完全にテールトゥノーズ。 どちらも退かず譲らず。 そんな状況を知ってか知らずか、麓のゴール地点である駐車場に走り屋が集まっていた。 「なあ、このバトル、どっちが勝つと思う?」 駐車場にいる内の一人走り屋が、すぐ近くにいる走り屋に話しかける。 「やっぱ英二だな。あいつは何度も勝ってきてるからな。」 「俺は辰也だな~。あいつの上達ぶりにはたまげるぜ。まだ半年弱しか経ってないのにもう最速争いをしてんだぜ??」 「でも英二は辰也と違ってキャリアがある。辰也の方が不利なんじゃないか?」 様々な憶測が飛び交う中、一人だけここにいる走り屋達とは考えが違う奴がいた。 相川健吾(アイカワ ケンゴ)は、愛車の青いS14の助手席側のドアによっ掛かりながら自分の予想を心の中で呟いた。 (恐らく・・・今は相当もつれてるハズだ。決着が着くのは・・・最後のヘアピンで決まる。)
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